Center for AYA* whith Schizophernia 統合失調症AYA世代センター *AYA=Adolescent & Young Adult
これからのこと、
一緒に考えてみませんか。

統合失調症

  • 人口の1%近くがかかる頻度の高い症候群
  • AYA世代に発症することが多い
  • 幻覚・妄想という特徴的な症状と生活への支障
  • 治療の目標:本人の望む生活と人生の回復
  • 治療の進歩とともに回復が格段に改善
  • 薬物療法と心理社会的治療が両輪

こころの健康図鑑

に統合失調症についてのわかりやすい解説記事
http://kokoro-zukan.com/

統合失調症をお持ちの若い方で、
こんなことを困っている方はいませんか?

  • 症状は落ち着いてきたが、これからどうしていいか分からない。
  • 目標・希望はあるけど、どう動いていいか分からない。
  • 自分ではできると思っても、本当にできるか分からないことが多い。
  • 目標は決まったが、今の薬があっているか分からない。
  • どこでリハビリしていいか分からない。
  • これから先のことを考えると不安。
  • 家にいても、どうしていいか分からない。

AYA世代における
早期集中的支援が必要

AYA世代

統合失調症AYA世代センターはそのような悩みを
お持ちのみなさんを支援するために設立されました。

統合失調症をお持ちの多くの方々が、症状や困難を前に多くの悩みを抱えながら日々生活していると思います。東大精神神経科では、今までも症状だけではなく、ご本人の生活と人生の回復のために支援をしてきました。これからも全世代の統合失調症をお持ちの方々の「よき相談者」として外来診療、入院診療、各種リハビリテーションをご利用いただきたいと思っております。

近年我々は、今までの当科の経験から、特に10代~20代にあたる「AYA(Adolescent and Young Adult: AYA)世代」と言われる方々には、更に異なる視点から相談にあたる必要があると考えました。あまり聞きなれない「AYA世代」という言葉ですが、最近はがんなど他の病気でもその世代の方々への重点的な支援の重要性が言われるようになっています。

AYA世代にあたる10代~20代(30代まで含めることもあります)は、子供から大人に、家庭から社会へ移行する重要な時期です。この時期に精神的な不調を経験することで、人生の方向性が分からなくなってしまったり、自信を失ってしまったりしている方に、症状を軽くするための治療だけでは十分な支援とは言えません。

また、統合失調症は発症してから早めに集中的に治療した方がその後の回復が良いと言われています。しかし、現在の治療指針では、AYA世代への支援の視点が不足していると言えます。

そこで、東大精神神経科では、統合失調症発症早期に集中的に治療することと、多職種による多くのケアの提供により、統合失調症をお持ちのAYA世代の方々に、ご本人の主体的な生活と人生の回復を支援しようと考え、「統合失調症AYA世代センター」を設立しました。

統合失調症
AYA世代センターの概念図

こころのリスク外来 デイホスピタル 作業療法 統合失調症AYA世代センターの概念図

統合失調症AYA世代センターは
「診療体制」です。

病気の治療でよくある「〇〇センター」と聞くと、そのセンター専門の建物があり、特殊な検査や治療の機械があることを想像すると思います。「統合失調症AYA世代センター」は、そのようなセンターではありません。

今までに東大精神神経科にある統合失調症の診療体制に新しい入院プログラムである「ディスカバリープログラム」を追加し、包括的な統合失調症の診療体制でAYA世代の方々の診療にあたること全体を「統合失調症AYA世代センター」という言葉で表現しています。

AYA世代センター
受診について

ご自分で現在の状況を把握することは難しい場合があります。統合失調症と診断を受けている方、または統合失調症に似た症状があると心配されている方は、まずは当科外来を受診してください。初診医がその時の病状からご自身がどのような状況にあるか判断します。当科へ通院中の方でなくても通院先からの紹介状があれば外来予約はできますし、通院先がない場合でも受診できます(初診料に加えて8100円かかります)。

その上で、思春期のこころの不調から統合失調症などのこころの病気になるリスクが高まっている状態の方には、適切な早期支援を行い、より良い回復を目指す「こころのリスク外来」をお勧めします。

外来での医学的評価を経て、その時の病状に応じて、通常の入院治療や専門入院プログラムや外来治療の継続などをお勧めします。幻覚妄想が強く、その治療を優先すべき方には通常の入院治療をお勧めします。「症状は落ち着いてきたが、これからどうしていいか分からない」、「目標・希望はあるけど、どう動いていいか分からない」など、いわゆる「急性期」と言われる時期を超えた後で、人生や将来に悩まれている時期であれば、専門入院プログラム(『ディスカバリ―プログラム』)をお勧めします。入院治療を経た後、そのままリハビリを当科で希望される方には、当科での外来治療を継続しながらリハビリテーション部のデイホスピタル作業療法の利用をお勧めします。

なお、初診の結果、統合失調症ではない可能性が高い場合でも、通常の診療を継続することは可能です。但し、当科をご利用いただいている全ての方と同様に、一定の治療方針が決まりましたら地域の病医院へ紹介させていただくことをご了承ください。

受診の連絡先:東京大学医学部附属病院 予約センター
電話 : 03-5800-8630から音声ガイダンスに従って「5」を押して下さい。精神神経科外来につながります。

専門入院プログラム「ディスカバリープログラム」

「新たな自分」「自分との付き合い方」「人とのつながり」の発見

対象
10代~30代の統合失調症を持つ方で、
本プログラムへの参加が可能な程度に病状が落ち着いており、
ご本人が入院を希望されている方
*初診の段階で、初診医が一定の基準で参加可能か判断させていただきます
入院期間
2-4週間程度
内容
病状や入院期間等により、行う内容が異なります
入院費用
通常の保険診療に準じます
参加方法
  1. AYA世代センターのホームページをよくお読みいただく
  2. 通常の精神神経科の外来初診を電話予約してください
  3. 外来診察にて入院プログラムへの参加の可否をご相談いたします

ディスカバリープログラム

「新たな自分」「自分との付き合い方」「人とのつながり」の発見

ディスカバリープログラム

ディスカバリープログラムで
行うこと

  • 病歴、処方歴の確認、各種検査(血液検査、脳画像検査、各種心理検査)
  • リカバリーのために本人が「大切にしていることの意識化・言語化」
  • 本人の目標・価値に焦点をあて面接し、人生の希望、目標について改めて考える
  • 生活能力の評価(現在の作業遂行能力・生活スキルを作業療法士・看護師が評価する)
  • 作業療法などを用いた生活リズムの改善
  • 薬物適正化(本人と適切な薬物療法の探索を行い、方向性を共同意思決定していく)
  • 支援プランの作成(一人一人の価値を中心とした支援プランの作成)
  • 支援者との価値の共有と支援に必要なソーシャルワーク
  • 周囲との目標共有・対処法共有(希望・状況に応じて、ご家族等と共有する)
  • 社会資源の整理・紹介・導入

*上記は3週間の入院期間を想定。病状や入院期間によっては全ての項目を達成できないこともあります。

ディスカバリープログラムでは
薬物療法の見直しも行います

新しい薬を試したいけれど外来では不安でなかなか踏み切れない、気づけばたくさんの薬を試してきたけれど、どれが合っているのか分からない、といった方には、これまで服用してきた薬剤を調べなおして整理し、現在の状態や今後の目標に合わせて、必要であれば薬の量や種類を変えることもご提案します(注※)。

入院環境では、日々のご様子を拝見しながら調整を進めることができる点がメリットです。
また、薬に関する疑問や不安にもお答えして、安心して内服できるようにサポートします。

※見直した上で現処方が最適と判断されれば変更にならない場合もあります。

AYA世代センターの
意義と今後の展望

当センターでお一人お一人の方が、現在の医学で利用可能な範囲の診断、検査、治療について医療者と十分な時間をかけて議論することにより、納得した治療を受けられるようになると考えています。夢のような治療法があるわけではありませんが、地道に治療が前進するようお手伝いをさせていただきます。

また、治療により症状が落ち着くだけでは十分ではありません。ご本人・ご家族お一人お一人の目指す希望や目標を共有させていただき、実現可能な目標設定と、そのために必要な治療について相談させていただきます。

AYA世代は統合失調症の治療にとても重要な時期です。統合失調症のAYA世代の方々への治療がより充実し、皆様の生活がより良くなることを目指します。

更に、当センターの活動から、ご本人に必要なこと(例えばご本人を支える新しい方法)が見つかれば、そのことを精神科医療全体に広げられるようにしたいと考えています。

AYA世代センターの意義と今後の展望

「統合失調症AYA世代センター」Q&A

Q1紹介状があれば、必ず希望の治療プログラムを受けられますか?
[A]現在の病状、状態によってはプログラム参加を見合わせる可能性があります。最終的には外来の診察を受けてから判断することになります。
Q2現在 精神科・心療内科に通院していないのですが、大丈夫ですか?
[A]精神科・心療内科に通院していない紹介状のない方でも初診予約をお取りいただけます。
Q3受けている診断が統合失調症ではありませんが、大丈夫ですか?
[A]初診予約をお取りいただけますが、統合失調症AYA世代センターは、主に10-30代の統合失調症を持っている方が対象です。対象ではない方も、通常どおり外来予約をお取りいただくことは可能です。
Q4東大病院に継続して受診したいのですが、それは可能ですか?
[A]当院の診療機能は、病気の診断を確定して治療方針を立てることですので、治療方針が立ち、継続的な通院治療を要する場合は、地域の医療機関をご紹介させていただきます。また、初診の結果によって、地域の医療機関・より専門的な医療機関をご紹介させていただくこともありますので、ご了承ください。
Q5AYA世代センターを利用するときに、特別なお金は必要ですか?
[A]AYA世代センターの診療は保険診療で行いますので、センターを利用することによる追加のお金は必要ありません。
Q6ディスカバリープログラムで入院して、薬の調整はしてもらえますか?
[A]その時の病状やご本人の希望に沿いながら薬の調整をすることが可能です。但し、最終的に現在の薬が合っていると判断し、薬の変更をしない場合もあります。
Q7担当医を指定したいのですが、それは可能ですか?
[A]外来担当医は基本的には初診医となります。また、入院中の担当医は外来担当医とは異なる場合が多いです。
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