AYA世代センターは、東大病院内のメンタルヘルス関連の部署・専門職の連携体制です。様々な役割の専門スタッフがサポートして、ご本人の希望に基づいた生活を送れるようにお手伝いします。この支援体制のことを、「AYA世代センター」と呼んでいます。
10代から20代(広く30代まで)は、子どもから大人になる大切な時期です。この時期の、こころの不調は、めずらしいことではありません。AYA世代センターでは、この時期のこころの不調に集中的に対応します。例えば、以下のような「いつもの自分と違う感じ」や、「学校や家での困りごと」など、こころの不調やそれに伴うお困りごとに対応しています。
AYA世代センターでは、必要に応じて、多職種による支援を提供します。例えば、以下のような様々なスタッフが支援を行います。
AYA世代センターの支援では、必要に応じて心理職や福祉職などが、個別相談を受けます。学校のこと、生活のことなど、患者さんがお話したいことを話していただきます。必要に応じて、自分のことを知る心理検査や考え方の広がりの練習・コミュニケーションの練習などを行います。そのほかに、ご本人と相談しながら、AYA世代向けの心理プログラムや作業療法を行ったり、必要に応じて、デイホスピタル(デイケア)・リカバリーセンター(ショートケア)の見学・本格導入をしたりします。こころの発達診療部と連携して、様々な相談に対応しています。
AYA世代向けの心理プログラム(外来通院・入院)
このプログラムはこころの不調が始まって間もないころに
「安心感」をもって「一歩ふみ出してみよう」と
思えるようになることを目指したプログラムです。
1回30分、全5回で、5つのテーマから好きなテーマを選んで進めていきます。
状態を短期間でより詳しく知る必要がある場合、2週間から4週間ほどの入院を提案することがあります。入院では、短い期間で様々な検査(血液検査や脳の画像検査、心理検査)ができて、入院期間中に、その結果やアドバイスをお伝えすることができます。入院では、作業療法や日常生活を通して、生活をおくる上での必要な力(作業遂行能力・生活スキル)も見ることができます。学校の先生との話し合いなど、外来通院では時間がかかることも、入院中に進めることができます。
①東大病院予約センター 03-5800-8630から音声ガイダンスに従って「5」を押して下さい。
②精神神経科外来につながりますので、「AYA世代センターの予約をしたいです。」とお伝えください。
③予約日当日は、他の医療機関からの紹介状をお持ちください。
※紹介状をお持ちでない場合、初診料以外に、別途選定療養費13,200円がかかります。
当センターでは、今の医学でできる診断や治療について、わかりやすくお話しし、しっかりと話し合いをして、納得して治療を受けていただけるようにサポートします。その際には、ご本人やご家族が目指す希望や目標に合った治療を相談していきます。さらに、当センターの活動から、10代・20代の方々が必要としている新しいサポート方法やアイデアが見つかれば、それを精神科医療全体にも広めていきたいと考えています。